■FC契約の中身
FC契約(フランチャイズ契約)書の項目です。
FC契約書の内容はフランチャイズチェーンの業態によって様々ですが、ここではフランチャイズシステムの元祖ともいえるコンビニエンスストアチェーンにおける契約項目の抜粋を列記します。
1.フランチャイズ契約の目的
加盟契約を締結しようとするフランチャイズ契約の主旨、
FCジー
とFCザーの権利と義務など。また、
フランチャイズ契約 による事
業の意義と社会貢献等が記載されていることが多い。
2.加盟資格
加盟契約を締結するにあたり、加盟契約締結予定者の諸条件や資格等。
3.許諾に関する権利
FCザー(本部)がFCジー(加盟店)に与える権利についての使用許諾。
4.権利行使の範囲
FCジーが行使できる権利の範囲。
商標の使用等、一部権利については使用の制限があります。
5.加盟契約金
加盟契約金等、加盟に際してFCジーがFCザーに支払う金員の内訳。
6.フランチャイジーの投資
チェーンイメージの統一等を目的として、FCジーがFCジーに対して投資するものの範囲
。
別途、使用什器・備品に対する無償貸与契約を締結することがあります。
7.債権債務の精算
商品代金の決済に要するオープンアカウント等について。
オープンアカウントの中身を十二分に理解するためには、一定の会計知識が必要です。
8.研修及び研修費用
FCザーが行う研修の概要と費用
、及び、研修終了の合否判定等。
研修終了後に行われる試験に合格できない場合は、加盟契約を解除される場合もあります。
9.設備・什器等
FCザーが貸与する什器備品と、FCザーが負担すべき什器備品等。
10.営業時間
営業時間、休業日等。
11.在庫品の適正な維持、管理
商品の適正在庫維持についての取り決め。
この部分が徹底されているかは、チェーンとしての徹底力がモノを言います。
12.フランチャイザーの販売及び仕入協力
商品仕入れに対するFCジーの助言指導、及び、FCジーの推奨する仕入れ方法等。
13.フランチャイジーの仕入、販売価格の決定
FCジーの仕入れに関する取り決めと、商品価格設定に関する取り決め。
独占禁止法に抵触するため、商品の仕入れ先をFCジーの定める取引先に限定することはできません。
14.フランチャイジーの遵守事項
FCジーが遵守すべき事項。
15.売上金の取扱い
毎日の売上金の取扱いについての取り決め。
16.建物、設備保全管理
特に、店舗建物をFCジーの負担により建築した場合などの、建物の維持管理に関する取り決め。
17.店舗への立入
SVの巡回指導に際して、店舗への立ち入り制限等について。
18.帳票記録と税務
FCザーがFCジーに代わって、各種帳票を記録する場合の帳票の保管等。
19.計表と資料提出
FCザーがFCジーの経営実態把握のために必要とされる計表の提出に関する取り決め。
20実地棚卸
損益確定のための実地棚卸の時期と頻度など。
実地棚卸をおろそかにすると、思わぬ損害を被ることがあります。
21.営業利益の配分
これは、オープンアカウントで定める「引出金」等の取り決め。
22.契約期間
いうまでもなく、フランチャイズ契約の期間。
23.契約の自動的終了
契約が自動的に終了する場合の取り決め。
24.合意解約
合意契約・中途解約・契約解除では、契約を解約するにあたっての違約金は基本的に違います。
合意解約は、正当な理由があり、FCジーとFCザーの双方が合意した場合の解約条項。
25.中途解約
契約期間の途中で、FCジー又はFCザーいずれから契約を解約を行う場合の条項。
解約の内容によっては、高額のペナルティーが設定されている場合があります。
26.フランチャイザーからの契約解除
FCザーからの契約解除条項(この場合のペナルティーが最も厳しく設定されているのが一般的です)。
27.フランチャイジーからの契約解除
滅多にない話ですが、FCザーの義務違反等が起因する、FCジーからの契約解除についての条項。
28.解除による損害賠償
契約解除に際してのペナルティーの算出基準、又は額。
29.契約終了後の措置
契約終了形態のいかんにかかわらず、FCジーが必ず取らなければならない措置。
30.付則
その他、雑多な項目。
31.付属明細
FCザーが負担する什器備品の内容や、ロイヤルティの計算方法、その他、契約書本文内で記載できなかった項目。
■FC契約は片務契約?
契約というものは、本来、契約当事者双方が平等(多少の比重の差はあれど)に権利と義務を有する、いわゆる双務契約が原則です。しかし、上記契約項目の詳細を眺める限り、フランチャイズ加盟契約は到底双務契約とは言い難く、FCジー(加盟店)による権利行使の範囲は、思ったものより少ない事が理解できることでしょう。
・・・つまり、ガンジガラメの契約?!
しかしFCザー(本部)側としても、フランチャイズパッケージを開発するにあたり、膨大な時間と労力と費用をかけているのも事実であり、また、フランチャイズビジネスの拡大のため、様々な投資(商品開発、サービス開発、その他)を継続しなければなりません。
そういった意味では、FCザー側へ負担が偏重した片務契約ともいえます。
過去、特にコンビニエンスストアのフランチャイズパッケージは、「成功の黄金律」とまでもてはやされたことがありましたが、フランチャイズシステムが氾濫する昨今に至っては、そういった黄金律はないという事を十分理解すべきでしょう。
加盟契約を締結するにあたっては、契約内容の十分な把握は勿論、フランチャイズ契約特有の背景も認識する必要があります。
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